2012年9月28日金曜日

キャンパス・アジア

Asian Law Students' Association Japanの代表をやって三年。
会則変えるぞ!とか、一年後に日中韓、二年後に全アジアの加盟国を集める国際企画を日本に誘致するぞ!
とかいいつつ、古い慣習に反発して、
200人の会員から鋭いツッコミを受けて1000個以上の質問に回答し、
一旦燃え尽きてから、三年。

再び、アジアに来ている。

ASEAN+日中韓で構成される学生団体で
オーストラリアやインドの加盟問題や誘致戦略を議論したときから、
アジアのルールメイキングを進めるためにも
日中韓の協力が本当に大切だと思っていた。

だから、自分にとって、
日中韓の政府が協力してつくった留学プログラムは
是が非でも参加したいものだった。

このプログラムの存在を知ったのは
締切の一か月前。
英語力、準備、就活、いろいろと足りないものはあったし、
実際留学して何が得られるのかという疑問もあった。
だけど、是が非でもやりたいという情熱のままに飛び出した。

ソウル大学では、
慰安婦の問題でも竹島の問題でも理性的に韓国の学生と議論し合えること
中国の学生はシャイで基本的に中国の学生同士で固まってるけど、ぶっこんでいけば仲良くなれること
インドやインドネシアの学生は日本に好意をもってくれている人が多いこと
まだ、接した人の数は限られているが、
上記のことを感じつつある。

ソウル大学の日本人は少数精鋭。
数自体は少ないが、それぞれにネットワークを築き、
授業でも積極的に貢献している学生が多いと思う。

まだ留学して一か月、
これからも走り続けていくぜ!

※留学のきっかけになった本、留学の前日に読んだ本
「この国を出よ」by柳井正・大前研一
「君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?」by田村耕太郎

※東大の公共政策大学院の新コース
キャンパスアジアコース。二年間で日中韓の三カ国で国際関係や経済等、公共政策の基礎を学ぶ。
Grasppの特徴は国際性。アジアに限らず、フランス、ドイツ、アメリカ、カナダ、シンガポールなど、
世界各国に留学していく学生が多い。

※留学生活
中国や韓国の学生が居並ぶ中に一人で飛び込んで、靖国神社参拝、第二次世界大戦、領土問題に対する日本の立場を説明し、相手の考え方を聞くことで、度胸・見識・仲間の和を広げる。(靖国・領土 中韓の学生はどう考えるか?

※就活と留学
自分はキャンパスアジア0期世代だけど、同期や後輩達の就活をみて思ったことをいくつか。公務員試験を目指すのは全体としては少数派。コンサルや金融機関の志望者が多い印象。個人的にはキャンパスアジア出身の公務員が増えるといいと思う。アドバイスとしては、留学前に試験に合格しておくこと。もしくは、官庁訪問と内定を経て半年間留学プログラムに参加すること。自分のように留学中に勉強する人はWEBが充実している予備校を活用すると共に、OBなどで自分の相談にのってくれる人を確保すると良いと思う。東大のキャンパスアジアコースはOBと現役の交流を強化しようとしている流れがあるので後輩の方はその点ご安心を。文系大学院の就活はそんなに甘くはないと思うので、キャンパスアジアに関わらず院で留学する人は早くから進路を意識して情報集や各種準備を進めておいた方が良いと思います。

2012年9月23日日曜日

Korea for studying place


韓国に留学していて、いいなと思ったことが何点かある。

◆まずキャンパス。
韓国の大学は基本的に一つの山全部が学校の敷地で校内に、
寮やジムやカフェが設置されている。
24時間オープンの図書館・パソコンルームやジムも多く、
勉強とスポーツに打ち込むにはかなり良い環境だ。

◆次に大学間のネットワーク。
韓国では出張授業が普通に行われている。
これは、カリキュラムの一環として他大学の教授が教室に来たり、
他大学の授業に顔を出して勉強する機会が組み込まれているということだ。

日本で言えば普通は東大で授業を受けていても、
トピックによっては早稲田や慶応の先生に教わる機会があるといった感じ。

教授の専門によって強いところ、弱いところがあるはずなので、
このように学校をまたいだ授業が普通に行われることは、
特定の学問について高いレベルで体系的な理解を得る点で非常に有益だと思う。

◆そしてグローバルネットワーク
僕が通っている大学院の性格が影響するのかもしれないが、
ソウル大学には外国人が多い。

インド、ドイツ、フランス、スペイン、チェコ、ネパール、モンゴル、ベトナム、キューバなど、
キャンパスは世界各国から集まった学友で溢れている。

日本にいる時はあまり接することのなかった国の人達と、
その国の言葉や歴史について話すのは本当に楽しいし、
自分の視野が広がるのを感じる。

人のベーシックな部分は共通していると思う。
国や習慣に関わらず、自然と友人達やその母国の幸せを願えるようになっているのを感じる。

さらに、世界各国の大使や学者が頻繁に校舎を訪れて講演してくれるのも有難い。
ハーバード出身のエクアドルの女性政治家が生物の多様性を保全するための国際基金について演説した時は、
国に関わらず優秀で情熱を持った人がいるということを強く印象づけられた。

これからももっと時間を有効に使っていろんなことを最大限吸収していきたい!

※1
少しづれるけど、韓国の学生は新聞は二紙以上読むらしい。
新聞によって右派、左派の片寄りが激しいので、
中央日報(右派)とハンギョレ(左派)とかを読んだあとで
自分の考えを固めるのだとか。
テレビの報道は比較的中立的だという意見もあった。

※2
あと、韓国では学生がデモに参加する風潮が強い。
朴vs文候補の大統領選の時も多くの学生が広場で政治活動をやっていてパワーを感じた。
逆に、中国では将来のことを考えてデモに参加する学生自体は少ないということだ。
同世代の中韓の学生とフランクにつっこんで話すことで、
ニュースだけでは見えてこないものを実感できている気がする。

※3
pm11:30。勉強を終えて中央図書館を出ると大気を震わす爆音とテクノサウンドが。
普段は何もない原っぱがゲリラ的に屋外クラブに変身。
これ以外にも、音楽祭とかが突如開催されたりもする。
ソウル大学熱い。

あんまり関係ないけど、相対性理論「LOVEずっきゅん」。9月のGSISの雰囲気にフィットしてると思う。

Balance of Power, view points from North East Asian Countries?

国際関係における古典的理論であり、
実務の世界で最も幅を利かせている理論であるバランスオブパワー。

単純化を恐れずに言えば、「力が均衡していれば戦争はおきない」というもの。

これを日本の外交政策に適応するならば、中国の外交政策が攻撃的なものになるのを防ぐために、
日米同盟は必要で、もし日本がアメリカから距離をとることになれば、
生じた力の空白に乗じて、必ずや中国の対外拡張政策を招くという結論が導かれる。

そして、これを中国の外交政策にあてはめるなら、
目の前にある沖縄の米軍やアメリカのアジア回帰、
日本の再軍備に向けた動きを前にして、
中国の平和を守るためには、日米側に傾いているパワーバランスをより均衡させるために、
さらなる軍備の増強が必要ということになるだろう。

さらに、これを韓国の外交政策にあてはめるなら、
力の均衡が中国に傾きすぎるのも、日米に傾きすぎるのも、
朝鮮半島の安定という観点からは望ましくないので、
米国との同盟関係を維持した上で、
最大限中国との関係を強化し、
北東アジア地域におけるバランサーの役割を果たしたい
というものではないだろうか。

日中韓の防衛外交政策の実践の傾向は、ある程度、バランスオブパワーで説明できる気がする。

それは良しとしたうえで、
実務家として重要なのは柔軟性だと思う。

理論は理論であり、ドグマではない。
「あらゆる理論は現実の中で検証されなければならない」というリー・クワンユーの言葉を大切にしたい。
特に、日中両国については、何が双方の利益になるかを考えて、
長期的な軍縮の道を探るべきではないだろうか。

2012年9月21日金曜日

Singapore


友人に会うため、韓国から二泊三日の強行軍で行ったシンガポールはかなり熱い街だった。

活気と多様性に富み、エンターテイメントが充実していて、気候に恵まれている。

短い滞在だったけど、リークアンユースクール、クラークケイ(夜の繁華街)、
インド人街、ラッフルズプレイス(ビジネス街)、マリーナベイサンズのカジノ、
ズクーク、オーチャード(繁華街)、ワールドセントーサのビーチを堪能することができた。

シンガポール人は自信に満ちていて、
日本ってどこ?と言い切る競争心をもち合わせていた。

シンガポールでは建国の父であるリークアンユーが非常に人気であり、
彼の書籍からは、シンガポールが回りをライバルに囲まれている小国であっても、
国民の権利を最大限守るために、強い経済と強い軍隊を必要としていることを知った。

さらに、シンガポール大学の寿司パーティーで
シンガポールに留学している別の日本人や韓国人と話せたのも面白かった。
世界に出ている日本人にはカッコいい人がいるなと。

俺はシンガポールがかなり好きだったけど、
東大から留学してる友人は、
シンガポールの監視社会ちっくなところや縁故主義が強いことに疑問もあったようだ。
ここらへんについて議論できたのもかなり面白かった。

リークアンユーの書籍からシンガポールの統治機構について関心を持ったので、
これから時間をみつけてシンガポールの憲法を研究してみたいと思うb

リークアンユースクールにいると、
ジャパンパッシングを肌で感じるとの友人の言葉は印象的だった。
これは、韓国にいるとなかなか感じることができない感覚だ。

シンガポールにはまた行きたいし、その時もカジノで勝つ!

2012年9月10日月曜日

政策秘書 試験対策

◆はじめに
非常に不安だったが、なんとか政策秘書試験に最終合格することができた。
政策秘書試験関連の情報はあまりなかったので、これから受験する方の参考になれば!

◆概要
 参議院もしくは衆議院のウェブサイトで確認できる。年に一回開催されて合格率は5%前後。生涯有効な資格。内容は旧国家公務員一種試験(大卒)の一次試験(教養区分)+専門記述(公共政策)+口述試験(面接)といったもの。

◆一次試験対策
 大学院の友人から誘われたことがきっかけとなり、試験の1カ月前から対策を開始。使用したのは、TACの時事の本、スーパー過去問ゼミ、予備校の数的推理のテキスト、実務教育出版の公共政策論述用の本。

時事⇒勉強開始の初期にTACの時事本を買って、通学時間を使って読破。知らなかった知識を中心に確認し、直前期に再度確認。
読解&資料解釈⇒一日一問、スーパー過去問ゼミの現代文と英語と資料解釈の問題を解いて国1受験時代の勘を取り戻す(本番では古文も一題出題され焦る)
判断・数的推理⇒大学院にあった予備校のテキストを一日一問とく。途中さぼったせいもあり、判断推理の途中で試験当日を迎えることになったが、判断推理の勘や考え方は磨かれ、本番で効果を発揮。(判断推理は面倒くさがらずに表を書いて情報を整理するスキルさえ身につけば、とりこぼしが少なくなると思う。)
自然科学⇒新しいスーパー過去問ゼミの問題集を買ってきて、1週間ほどかけて加工(問題をときながら知らなかった肢を正文に直していく)。
人文・社会科学⇒以前つかったスーパー過去問ゼミの問題集を直前期に1日1冊にあてて復習。

◆記述試験(公共政策)

過去問⇒参議院のサイトで過去問を確認して出題の傾向を分析。重要な時事問題(近年は経済的な問題の出題が多かった)は必ず出題されると思い、TPPや欧州債務危機について授業や雑誌等も活用して自分なりに考える。(本番では欧州債務危機が出題され、直前に受講した大学院の授業の内容が非常に役に立った。)
テキスト実務教育出版の公共政策の論述試験対策用の本を買ってきて、勉強開始の初期に読破。大幅な減点を回避するために重要なポイントを中心に確認する。個別トピックについては自分なりに考えてみた。
その他⇒日本の論点を軽く立ち読み。基本的な日本の課題についての常識や前提知識を確認した。(本番では、個別の課題についての前提知識があると、グラフの読み取りなどの精度もあがり、有利。)

◆口述試験(面接対策)

過去問⇒ブログなどを参考に、志望動機と自分がやりたい政策については聞かれると予想し、自分の考えをまとめると共に、前提となる知識を確認。

◆面接の内容と解答例&反省

①どうして政策秘書試験を受験しようと思ったの?
政治家に近い立場で政策形成に携わることに関心があったから。
②政治家になったとしてやりたいことは?
領土問題を交渉によって解決する。特に竹島。日韓関係は国際関係や経済の観点から非常に重要。
③アジアの人は日本をどう見ている?
中国など、軍国主義だと思っている人が高学歴な学生の中でも多い。ただし、きちんと歴史と向き合って話し合いを続ければ、友情を育むことができる。
④国会をどう改革すべきか?
選挙を減らす。そのために参議院を地方自治体の長がメンバーとなって衆議院解散時のみ立法を担うなど限定的な役割を担うものとする。
※参議院の方に言うべきことではなかったのではと反省。この点についても考えを深めるべき。
※最近、日韓の懸案について、韓国の人々にとってより重要なのは従軍慰安婦の問題だと思うようになった。韓国の人には、一般に従軍慰安婦、強制労働、竹島の問題は全て日本が韓国を植民地化する過程で生じた問題だと認識されている。

⑤その意見は議員歳費とも関連するの?
はい。
⑥短期的に国の決める力を高めるためにどうすべき?
政策についての国民の幅広い支持を創りだすことが必要。そのために、政策専門家や政府の立場からの政府広報をマスメディア向けに強化する。
⑦今もやっているのでは?
サイト等ではやっているが、新聞やテレビなど普段国民が接するマスメディア向けの政府広報への取り組みは十分ではないのではないか。
※もっと相手の目をみて堂々と話せ。世論誘導の懸念点についても配慮すべきだった。

⑧内政面でやってみたい政策は?
年金制度改革。年金基金の収益率は諸外国と比較して低い水準にあるので、ベンチャーへの投資等を行うことで、この点を改善し、持続的な年金制度を構築したい。
⑨リスクが高まるのでは?
短期的にボラティリティは高まっても、長期的には平均収益額が上昇し、リスクをおさえることができる。(短いスパンで見ると損が出る年が発生する確率は高まるが、数十年のスパンで見るとより大きなリターンを得られる確率が高まる。)
※もっと謙虚に分かり易く話せ。自分の思考を整理しておけ。

※以上の内容を本番ではすごく緊張しながら、時に噛みつつ、情熱を持って話した。

◆最後に
一定の政策の専門性の証明となる資格を獲得することができた。
司法試験や国家一種試験や公認会計士試験に合格した友人たちと競うため、
今後とも自分の専門性に磨きをかけていきたい!

※個人的にやった方が良いと思う政策
http://ksi-lucky.blogspot.jp/2016/09/blog-post.html

※英語ロジの世界←大臣等政務の随行で海外で仕事をする際に重要だと思うこと。
https://ksi-lucky.blogspot.com/2018/09/blog-post.html