2015年7月12日日曜日

入省三カ月の雑感

働き出して3カ月。
正直なところ4月がかなり昔に感じる。

■一年目にとって大切なこと
・仕事仲間を思いやる力
⇒とりあえず膨大なメールを適切な部署に転送して、締切までにそれを刈り取るのが一年目の仕事。その時にメールの転送マシンとならずに付加価値をつけるには、どれだけ仲間の立場にたって調べてから仕事をお願いしたり、伝え方を変えたりできるかにかかっていると思う。

・細かいところまで突き詰める力
⇒付加価値をつけるところにも関わってくるけど、細かいところまで突き詰める力もかなり重要だと感じる。特に、先輩やボスから決裁をもらう時に色々と質問されてアウアウとならないように、過去の事例を調べたり発注先の意図を調べたりしていくことは重要。あとは、ミスがないか目を光らせて完璧なものを創り上げるという姿勢も結構大事だと思う。

・手際の良さ、整理整頓の力、体力
⇒各委員会が週二日くらい開催されるので、特に総務課、企画課、忙しい原課に配属された場合は週二日ぐらいはタクシー帰りがあると思っていていい。たしかに睡眠時間は削られるけどなれるもの。手際よく仕事をしていけば、平日はそれほど遅くない時間に帰ったり、土日はゆっくり自分の時間をもってバランスをとることができる。

■五週間研修の雑感
・地方自治体と省での仕事の違い
⇒省での仕事は基本的に机に座って一日中メールを転送したり、電話をしたり、たまに他部署まで自分が出向いて案件を説明したりと省から出て仕事をすることはない。それに対して、地方自治体の場合は外に出て仕事をすることも多いし、市民の方の顔をみながら仕事をすることも多いと感じた。

・法律と執行の間隔
⇒省よりも地方自治体の方が訴訟リスクが身近で、法の適用と不適用を決める時に緊張感をもって取り組んでいることが多いと感じた。特に、社会保障関連制度の運用についてはいろいろと課題も多いと感じた。地方自治体で働く法曹がもっと増えると良いのではないかとも思った。地方財政については地方自治体に財源を移譲した方が財政規律を維持しやすいのではないかとも感じた。

・英会話、企業、政策の議論
⇒普段の業務ではあまり使っていなかったが研修で久々に英語を使う機会があった。多少ブロークンな英語+自分ならではの視点を活かした質問ができると良いと感じた。海外の外交官相手にもガンガン質問する若手が増えると良いと思う。企業に訪問して最新のテクノロジーについてや経営者の方の志について伺うのは楽しいと感じた。バイオマス発電の普及など、今の仕事で自分ができることをもっと勉強して実践していきたいと思う。大学院でやった政策の議論なども、研修でチームを組んで発表の準備をする際には役立つと感じた。公共政策大学院の良さは、いろいろな政策へのアンテナを広げることができることだと思う。今後、自分の政策分野を深めながらも、他の政策分野への関心は持ち続けていきたい。また、専門性を高めるための勉強を続けていきたい。

※バイオマス発電とゴミ収集の仕組み
日本のエネルギー政策をどうするか、再生可能エネルギーをいかに普及させていくかは、少子高齢化への対応や安全保障などに加えて、日本の重要な課題の一つだと思う。今の日本ではゴミ収集の仕組み(ゴミの分別方法など)が地方自治体によって異なっているけれど、これが日本全国で統一されれば今以上にバイオマス発電やリサイクルビジネスを発展させていくことができるのではないか。ゴミ焼却場の性能が自治体ごとに異なっていることが現状の要因の一つとも。最近食品廃棄物の処理が大きな問題になっているけど、食品廃棄物を活用したバイオマス発電の事業としてのポテンシャルも考えていきたい。

※社会保障の雑感
自分は門外漢だけど厚労省の同期に期待したいこと⇒年金基金でベンチャー投資を始めたように、医療保険でも(よりディフェンシブな運用となっても)運用を開始して国庫負担を減らしていくべきではないか。生活保護についても空き家を地方政府が比較的安価に借りて、そこにホームレスの方に一時的に入居してもらうようにすることで生活保護にかかる費用を削減させることができるのではないか。

※参考:国会待機について
http://ksi-lucky.blogspot.jp/2016/01/blog-post.html