2012年8月6日月曜日

Graspp 東北ボランティア 2012


東京大学公共政策大学院、初の東北公式訪問
 東大の公共政策大学院の公式プログラムで東北にボランティアに行ってきた。
 今回の訪問は、ハーバードやイェールが東北を訪れる中、東大が行動を起こさないことを疑問に思った留学生のイニシアティブで始まったプロジェクトだ。

◆現場に体を置くこと、そこから進んで制度を改革すること
炎天下の小石拾い、30人で本気を出して一日を費やして、50メートル四方の小石を拾うのが精いっぱいだった。しかし、小石を拾わないことには、地形変動により十分な水の取得が難しくなった地域で畑作を行うことは難しい。なぜなら、小石によって根菜の形が変形し、売り物にならなくなってしまうからだ。
現場では、少しずつでも確実に何かの仕事を進めることができる。そこには充実感がある。現場には、いい顔をした若い力が少しずつ集まっている。
一方で、日々の活動に忙殺されてマクロな視点からの構想や制度設計を行うのは難しいと感じた。東北の状況で言えば、そもそも農地としての復旧ができるかどうか定かでないところで農地復旧のためのボランティアが行われていたり、補助金が復旧のためにしか使えなかったりする。どの地域を復旧させるか、どの地域を復興させるかという全体像を描く力が日本には欠けているように思えた。復興庁には行政指導の権限しかなく、復興に関する窓口はトピックごとにバラバラである。現場での先進的な取り組みは民間に主導してもらうとして、全体的な戦略を描き制度を整えることが必要だ。この点に対しては特に、政治家がイニシアティブを発揮すべきだと思う。現場の利害調整に基づき、復興に向けたビジョンと実質を伴った組織構築に向けて行政府を再編するのは政治家の役割だ。日本は、政治の力をより高めるべきではないだろうか。
◆公共政策は誰のためにあるのか
今回最も心に残ったのは、奥さんを失った町長のお話だ。「世界一美しい街を残したい」。指に光る結婚指輪を見た時は泣いた。東北は千年に一度の規模の災害に見舞われたが、そこに生きる人々は、心の傷を抱えながらも、力強く前に進もうとしていた。
「公共政策は誰のためにあるのか。」「私たちはPolicyRobotではない。」今回の訪問で留学生が熱く語ってくれたメッセージだ。災害への対応に国境はない。日本にリソースが足りなければ海外からもってくればよい。重要なのは復興にかける想いだということを学んだ。
一方で、国の政治や行政を司るものは、現場に対する強い共感を持ちながらも、国全体を見据える視点や政府の限界を意識する視線を持つべきだと思う。共感だけが先行して日本の財政状況を無視して財政支出を行えば、将来世代にさらなる財政負担や国債リスクを先送りすることになる。幅広い視野からなすべきことを考え抜き、実行していく政策専門家となるべく、自分は努力を続けていきたい。

◆公共政策を学ぶ者の社会的責任
自分も、今後の東北プログラムの発展に取り組んでいきたいし、これから東大の公共政策大学院に入学してくる学生も、Grasppの東北訪問プログラムの発展に向けて留学生と協力してイニシアティブを発揮してほしい。また、今回東北大学の公共政策大学院の学生と交流したことは本当に刺激になった。公共政策大学院の学生同士のネットワークや交流の機会ももっと拡充していくべきだろう。
留学生と話して改めて認識したことだが、今、世界で政治や行政に対する不満が高まっている。変わりゆく世界に対応して行動を起こしていくのは、公共政策を学ぶ私達だ。
義を見て成さざるは勇なきなり。この言葉をモットーに、自分を駆り立てていきたい。

※参考①
http://www.pp.u-tokyo.ac.jp/students/board/2012/05/bb20120531a.htm

※最近思ったこと
 日本は日韓関係の緊張をエスカレートさせるべきだろうか。ロシアと中国に比して韓国は最も日本と政治、安全保障上の利益を共有できる国で、共にアメリカの同盟国だ。つい最近までは情報と物資面での防衛協力協定を結ぼうとしていた国である。その国に対して、ロシアに対するよりも厳しい対抗措置を採り続けていくことが日本のためになるのか。日本政府がやるべきは国民の目を外に向けさせることだろうか。復興やTPPの方がより日本にとって優先度の高い課題ではないのだろうか。

2012年7月1日日曜日

Clubbing Regulation


皆さんは風営法をご存知だろうか?
これは、飲む・打つ・買うなど風俗に関連する事業を包括的に規制する法律である。

で、この法律によるとクラブの経営には許可が必要で、
許可をとった場合お店の営業は深夜1時がマックスということになる。

つまり、六本木にたくさんあるオールナイトのクラブは無許可営業≒違法だ。
これまでは警察もこの事実を黙認して、クラブの経営を放任してきた。

しかしながら、最近大阪を中心として無許可営業のクラブを摘発する動きが相次いでいる。
この背景にはクラブで発生した殺傷事件や周辺住民の苦情に加え、
クラブと違法薬物や暴力団との繋がりが疑われたためである。

話は変わるけど、僕は香港やソウルが好きだ。
特にオススメは、香港なら蘭桂坊(ランカイフォン)でソウルなら弘大(ホンデ)。
どちらも両都市屈指のクラブ街で地元の若い人や外国人で賑わっている。
この二つの街に共通するのは、エキサイティングで華やかってのもあるけど、
どこかまったりとした自由な雰囲気があること。

安全で安心という価値観も重要だが、
個人的には多少危なくても自由な社会の方に魅力を感じる。

日本は現在、観光立国を推進しようとしている。
日本の新しい産業として観光を推すことは結構だが、
高い物価と円高のなかで海外の人を日本にお呼びするには、
日本にそれなりの魅力があることが必要だ。

観光立国推進基本計画によると、
日本の魅力として料理の美味しさや自然の豊かさが挙げられているが、
果たしてこのために高いお金を払って日本に来たいと思う海外の人がどれだけいるのだろうか?

僕は香港やソウルに行きたいと思うが、その理由として結構なボリュームを占めるのは、
蘭桂坊や弘大に行きたいってことだ。

観光政策の立案においても、こうした人間の本性(?)に注目した立案がなされるべきではないか。

風営法の目的の一つは青少年の健全な育成。
クラブを許可制として暴力団や違法薬物との関係を規制するのは大切だと思う。

しかしながら、現在のようにクラブの経営が深夜1時(風営法第13条)までで、
多くのクラブが1時まででおわっているというていで当局の黙認のもとに経営を行っているのは問題だ。

現在のような状況はクラブ業界への新規参入の妨げになり、
グレーなクラブ経営を誘発してしまっているのではないか?
さらに、クラブが1時で閉まるってのは興ざめもいいところだと思う。

僕が考えるに、
クラブ経営者がきちんとIDチェックを行って未成年の立ち入りを管理し、
政府の許可をとってクラブを経営した場合の問題は、
「クラブ営業が深夜1時までに規制される」ってことだと思う。

この規制がある正当性は、近隣住民の苦情とのバランシングにしかないのではないか。

そこで僕が提案したいのは風営法13条の改正だ。
ここに新しく、「クラブが立地する町の許可を得た場合はその営業を深夜から午前まで行うことを認める」旨の条文を入れるのはどうだろう?この点については、もう少し時間をかけて考えてみたい。

※詳しく書いてない論点
そもそもクラブ営業を規制すべきか、規制すべきとして風営法で規制すべきか、ダンスを規制するのがおかしんじゃないかという議論を立てることも可能だと思うが、それをやるとかなり抽象的な(かつ場合によっては問題を極度に単純化した)議論になってしまうので、ここは政策の観点からできるだけ問題を現実に近づけて考察しようと努力した。もっと作文ではなく政策提言ができる力を高めたい!

※最近思ったこと。
クラブ経営の現状は地方では比較的午前1時までの営業規制に従うところが多く、東京は朝まで営業を行うところが多いというもの。アメリカの場合、州によってクラブの規制方法も異なる。地域住民の利益とのバランシングや都市政策・観光政策を重視して考えた場合、全国一律のクラブ規制の必要性を見直す必要があるのではないか?そこで風営法では24時間の営業を認めた上で、地方ごとの条例により地域ごとにクラブ経営の時間に制限をかける(つまり地域によってクラブの営業時間の上限が異なる)というのが、もっとも実情に沿った解決策となるのではないか。

※警察庁で風営法を所管していた方にお話を伺って思ったこと。
風営法の営業規制の緩和のために必要なのはデータと議員立法。データとしては風営法の規制を緩和しても犯罪件数の増大には繋がらないというデータと、クラブには地域を活性化させるという効果(経済的波及効果)があるというデータが必要。この分野は都市経済学とかでも未開拓な分野のようだ。あと、法改正にあたっては治安の維持のために最低限必要な規制をどう考えるかという国民の合意が必要とのこと。だから、上の二点のデータを踏まえて国民的な合意形成を行っていくことが大事だと思う。

※韓国のクラブ規制
以前は営業時間の制限があったが、現在は営業規制は撤廃されたとのこと。

※ユーロモニターの観光客数ランキングによると、香港やシンガポール等のクラブやカジノ等のナイトライフ産業を積極的に振興している国は上位5位以内にランクインしている。ちなみに日本は28位程度。

参考①:弁護士に聞く、クラブと風営法
http://www.factry.co.jp/floornet/145/c1-5.htm

参考②:風営法条文
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/S23HO122.html

参考③:観光立国推進基本計画
http://www.mlit.go.jp/common/000208713.pdf

参考④:クラブとまちづくり、海外の事例
http://jp.residentadvisor.net/feature.aspx?1518

参考⑤:Let's Dance署名委員会
http://www.letsdance.jp/

参考(?):"I Like" by Klass & Bodydangers

2012年6月18日月曜日

日本のエネルギー政策


 日本のエネルギー政策について現在最も関心を集めているのは、原子力発電を国の電力政策の中にどう位置付けるのかという問題である。政府は原発の再稼働を決定したものの、依然として市民活動家などを中心として原発廃絶を訴える声は根強い。また、脱原子力を巡る動きは世界にもあり、ドイツでは原子力発電所の閉鎖を決定し、韓国でも原子力を巡る国民的議論が高まりつつある。

 原子力発電の位置づけを考えるにあたって考慮すべき論点は多い。その中でも特に代表的と思われる論点をあげると、エネルギー(供給量・安定性・持続性・安全性)、経済産業(次世代産業の育成・インフラ輸出)、安全保障(潜在核・テロ対策)、政治(国際イメージ・国内イメージ)である。

 これまでの原子力発電は、電力の供給量・安定性に優れ温室効果ガスの排出も少なく、災害にも強い発電方法と考えられてきた。これらは、国内産業の空洞化が進む中で国内での安価な電力需要を可能とし、少しでも産業の空洞化を押しとどめるために重要であった。また、インフラ輸出、世界的な脱化石燃料の流れから考えて経済産業の観点からも重点的に推進されるべきものと考えられてきた。また、安全保障の面からも国内に一定の核燃料を保持しておくことは、いざという時に日本が核兵器を製造する能力を持っていることを陰に示すことにもなり、潜在的な抑止力として作用するものであった。以上のような観点から、これまで原子力は国のエネルギー政策の中心として推進されてきた。

 しかし、今回の東日本大震災により明らかになったのは、原子力発電所の安全面の脆弱性とそして何より、万が一事故が起きた場合の損害があまりにも大きいということである。この点に関しては、東日本大震災自体はあと数百年起きないであるとか、科学技術を進歩させれば同規模の地震には対処できるなどの声もある。しかしながら、日本は世界随一の地震国家であり、東海沖地震をはじめとして、将来的に大地震が発生するリスクが非常に高く、このリスク自体は軽減されえない。また、技術の進歩により同様の事故の発生を防ぐことはできても、その可能性をゼロにすることはできない。原子力発電は事故発生時の社会的損害が甚大であるために、事故発生確率以上に事故発生時の損害を重視すべきである。

安全保障の観点に目を移すと、テロリストによる攻撃にも警戒する必要がある。原子力発電は、冷却装置が破壊されるだけでこれだけ大きな社会的損害を生じさせてしまうものである。厳しい財政状況の中で、国内に分散した原子力発電所をテロ等の攻撃から守り続ける体制を敷くことができるか疑問である。また、日本の財政状況や日本の周囲の安全保障上の脅威に注目した場合、日本が核武装をするという選択肢は現実的でない。なぜなら、中国に対しては仮に日本が核武装をしたとしても、相手の軍事行動を十分に抑止することは双方の軍事力の格差や国土面積の差異から考えて期待しがたいし、北朝鮮に関しては核の抑止力を行使する必要性が少ないからである。安全保障の観点から現実的な政策は、財政面からも、米国の核の傘をある程度の抑止力としながら米軍と連携して専守防衛に徹し、自衛隊の防衛力を維持していくことである。アジア地域の平和の観点から日本の防衛外交政策に求められるのは継続と維持とアジア諸国との対話の促進であり、大きな政策転換ではない。このように考えると、日本国内の攻撃目標をテロや諸外国に与えないという観点から、なるべく原子力発電所の数は減らしていくことが望ましい。

 政治面については、今回明らかになったように、第二次世界大戦時の原爆投下の歴史を起源として、日本国内の反核思想は根強いものがある。また、世界で唯一の被爆国という立場を活かせば日本は、現在オバマ大統領が進めようとしている核廃絶を目指す国際政治のうねりの中でも中心的な役割を果たすことが可能なはずである。世界における日本の位置づけを考える時、純粋な経済力の点ではBRICs諸国に追い越されていくことが避けがたい日本にとって、今後、世界における政治力はこれまでより重要となる。そのような情勢を見通した時、経済力の陰に隠れて軽視されてきた国力の三構成要素の一つの、「政治力」という点を今後はより重視していくべきである。この点から、日本が反核・脱原子力という国際的な価値を打ち出しやすい素地をつくるためにも、原子力発電は縮小していく必要がある。

 経済産業の点ではどうか。確かに日本の産業空洞化は深刻な問題である。この問題に対処するために、国内の重工業に従事する企業を主な対象として、できるだけ安価な電力供給を国内で行うことの重要性は看過されてはならない。しかしながら、この問題に対するより本質的な解決策は、国内に重工業に変わる産業を興すことであり、日本国民の一人一人の職務能力を情報革命とグローバル化が進む現代においても十分に稼いでいける水準に高めていくことである。この点から、経済産業の点でもより重視されるべきは新産業の育成と生涯教育も含めた教育雇用政策の推進である。

 以上より、日本は今すぐに原子力発電所を全廃するまでには至らずとも、国内のエネルギー政策における原子力発電の位置づけは副次的なものとするべきである。短期的には原子力や天然ガスなどの化石燃料により国内のエネルギー需要を賄いながらも、中長期的には太陽光発電・風力発電・水素発電などの次世代エネルギーの推進をエネルギー政策の中心にすえ、重点的に予算を配分していくべきである。また、原子力発電に関わる予算は順次削減し、削減分の一部を、教育雇用政策など、日本国民の一人一人の稼ぐ力を高める政策に振り分けていく必要があると考える。


※「核武装疑惑を自ら招いた日本」by中央日報社説
http://japanese.joins.com/article/180/154180.html?servcode=100&sectcode=110

※「非現実的な夢想家として」by村上春樹
http://japanese.joins.com/article/180/154180.html?servcode=100&sectcode=110

※あんま関係ないけど、Part Of Me by Katy Perry

2012年6月10日日曜日

Global Leader


一週間の滞在を経て上海より帰国した。
サンマルクに来て日本に帰ってきたことを実感w

中国のトップ層の学生と議論して分かったこと。

◆TOEFL(英語):
90点程度だと上の下のレベル。105点あれば英語ではトップレベル。俺は105点のレベルを突破しようと思った。

◆コミュ力(≒リーダーシップ力):
重要なのは自分が大切だと思うことをむこうが納得するまで主張し続ける押しの強さ。また、相手のよろしくない提案を拒否する押しの強さ。これを支える力としてスケジューリングの力が大切だと思った。さらに、プレゼン力はかなり重要。なぜならプレゼンでチームのアウトプットの大半が評価されるから。これらに加えて、強く押しても相手との関係を悪くさせない人間的な魅力(話し方や仕事を離れた時の話の面白さやそもそもの親切さ・誠実さ・社交性等)も重要。意志力、計画力、プレゼン力、人間的な魅力を日々の生活の中で磨いていこうと思った。

TOEFL105点のレベルとここでいうコミュ力(≒コンサルのジョブを突破するために必要な力)のレベルをきちんと確立すれば英語でリーダーシップをとることができるはず。世界の優秀な人は英語が話せるので俺は英語でリーダーシップをとる力を確立したい。

◆専門性:
自分なりのヴァリューの出し方とそのフィールドを確立しておくことが大切。これを確立しておけばトッフル80点程度のレベル(議論に支障がでるので生産的なリーダーシップは発揮しずらい)でも、チームメンバーとして十分にバリューを発揮できる。上で述べた世界でリーダーシップをとる力と専門性を確立すれば、自分のフィールドで世界をリードすることができるようになるんじゃないかと思う。

ここはITとか法律とかいくつか選択肢があるポイト。俺の場合は公共政策なので、もっと意識的に自分の専門性を高めていきたいと思った。まず、手始めとしてうちの大学院が始めた東北ボランティアのプロジェクトに参加して、自分なりに政府への提言をまとめてみようと思う。

最後に、上海はエネルギーと人(とおそらく資本)に溢れた熱い街だった。まだ行ってない人は一度行くことをお勧めする。俺も北京留学中にまた訪れて中国の友人達との絆を今後とも深めていこうと思う。

※発音
できるだけアメリカ英語とかイギリス英語をマスターしとく。また、できるだけ相手の訛りに対す理解力をつけることも大事。ここは相手の母国語をある程度理解しておくとプラスに働く。仕事は英語でいいかもしれないけど、飲み会とか日常会話で相手の母国語がわかるとぐっと仲が深まる。

※国家戦略室が考えるグローバル人材
①英語力(+交渉力、表現力)
②専門性(特に高度な知識)
③人間力(+異文化理解、日本の歴史や文化の理解)
http://www.npu.go.jp/policy/policy09/pdf/20120706/hokoku5.pdf

※関連
キャンパス・アジア・プログラム(ソウル大と北京大で学ぶ留学制度)

※個人的にやった方が良いと思う政策
http://ksi-lucky.blogspot.jp/2016/09/blog-post.html

2012年5月28日月曜日

東京大学 公共政策大学院 就職


今回は東京大学の公共政策大学院の就職事情について書きます!

◆まず入学者の3割(約30人)は国家公務員になります。
そのうちの一部は修士一年の時に国1に合格して、そのまま官庁訪問をして、大学院二年次から在学の身分のまま働きだします。この場合は、一年の時にできるだけ単位をとっておき、二年では働きながら、定期的に学校にこなくても単位が取れる卒業論文を書いて卒業を目指すことになります。
多くは、修士二年次に国1に合格して官庁訪問を行います。このコースの友人達は、経済学コースを除き、修士一年の時から予備校とダブルスクールをしていた人が多いという印象です。また、中には一年で留学に応募・合格しておいて、国1合格後の二年の秋から留学し、三年の春から官庁訪問をしようと計画している人もいます。東大の公共政策大学院は留学プログラムが大変充実しているので、グローバル化時代の国家公務員となるためにも、積極的に留学に挑戦して頂ければと思います。

◆ここから留学生や社会人学生を除いた全体の5割(約50人)は民間就職をします。
一番多いのは金融系でJICAJBIC、メガバンクに就職していく人が多いという印象です。次に多いのがIT系でNRI、イトクロ、DeNA等に内定者を輩出しています。また、三菱商事、三井物産などの総合商社にも毎年3名ほどの内定者を輩出しています。商社内定者には留学経験者が多いという印象です。
投資銀行・コンサルティングファームは毎年5人程度で、僕が知る限り、マッキンゼー、モルガンスタンレー、ATカーニー、デロイト等への内定者を輩出しています。外資系に内定した先輩方・友人には留学経験があったり、大学の三卒者であったりと、学業に真剣に取り組んできた方々が多かったという印象です。

 最後に、まだまだ少数ですが、オアシスソリューション(水・環境ビジネス)ウイングル(福祉・雇用ビジネス)ボーダレスジャパン(シェアハウス・フェアトレード)などのソーシャルベンチャーに就職していく学生もいます。起業家精神を持った公共政策大学院生の活躍にも期待したいと思います!あとベンチャーではありませんが、事業創出を通して社会問題を解決するという点ではパソナも面白いと思います!

※番外編①「政策秘書」
 民間就活終了後、将来の政界進出を視野に入れて受験する人も。内容は大卒区分の国1の選択(教養)+専門記述(公共政策)といった感じです。興味のある人は「政策秘書 試験対策」のエントリーをチェックしてみてください!
※番外編②「就活のアドバイス」
 真剣に大学院で勉強した人は強い。積極的に課外活動に取り組んだ人は強いという印象です。肝心なのは、院の勉強をきちんとやりながら(ここ重要。反省も込めて。)、課外活動にも積極的に取り組むこと。最後に、個人的におすすめの課外活動として、アントレプレナー道場をあげておきます。あと個人的に、イトクロの事業創出インターンは泣くほど(?)本気になれるおすすめのインターンです!
※番外編③「NPO」
 政策NPOで自分の問題意識に沿った活動をしておくことも将来につながるのではないかと思います。政策提案・実行型のNPOとして、言論NPOをあげておきます。
※番外編④「問題意識」
 国家総合職試験の院卒区分(法律系)で受験する公共大学院の学生は、院ではほとんど法律(憲民行)を習わないため、独学もしくは予備校での勉強を通して法科大学院の学生と法律の点数を競っているのが現状です。例えば、ロースクールの学生には法務区分を中心に受験してもらうようにし、公共政策の学生には公共政策を記述の選択必須にするなど、更なる試験方法の改善が必要なのではないでしょうか。公共政策は書籍等が十分になく勉強しづらいので、司法試験のように、国家総合職試験の記述式試験も採点の講評や出題意図等を公表すべきと思います。
※番外編⑤「専門職大学院」
 日本の専門職大学院の教育と実務や就活が結びついているのかと、ロースクールの友人と話していて思うことがあります。公共政策大学院の場合は、公共政策を活かせる仕事を公務員以外にも増やしていきたいと思います。また、公共政策自体もまだまだこれから発展していくべき学問分野だと思います。大学院では経済学が中心だと感じましたが、経済分析から立法までを横断して考える授業や、様々なケーススタディーを留学生も交えて議論していくような授業もあって良いのではと思いました。あと、医師の専門職大学院もできていいのでは。大学を卒業して働いた人が、三年くらい集中して勉強して医師になれる環境があれば、医師不足の解消や個人の働き方の多様化に繋がるのではないでしょうか。更に言えば、海外で活躍する日本の弁護士、医師、政策専門家をもっと増やしたいとも。EPAの人材面で日本は守るだけでなく、攻めていく視点も重要だと思います。

◆関連:公共政策大学院2011年度修了者の進路
http://www.pp.u-tokyo.ac.jp/news/2012/05/news20120525.htm
◆関連:東北ボランティア
http://ksi-lucky.blogspot.jp/2012/08/blog-post.html
◆関連:Global Leader
http://ksi-lucky.blogspot.jp/2012/06/blog-post.html
◆関連:政策秘書 試験対策
http://ksi-lucky.blogspot.kr/2012/09/blog-post.html
◆関連:キャンパスアジア(留学)
http://ksi-lucky.blogspot.kr/2012/09/blog-post_28.html
◆関連:靖国・領土問題に関する議論(留学生活)
http://ksi-lucky.blogspot.kr/#!/2013/05/blog-post.html
◆英語ロジの世界←大臣等政務の随行で海外で仕事をする際に重要だと思うこと。
https://ksi-lucky.blogspot.com/2018/09/blog-post.html
◆関連:国家総合職試験対策
http://ksi-lucky.blogspot.jp/2014/07/blog-post.html

2012年5月17日木曜日

日中韓FTA、日本は外されるか?

日経ビジネスに『中韓FTA、「日本外し」の衝撃』という記事があったので、自分なりにコメント!
 http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20120510/231854/

  少し前韓国で選挙があったけど、与党が勝った。韓国のアメリカよりの外交政策が今後大きく変わるとは思えない。日本とも緊密な連携を必要とするので、韓国としても日本をおざなりにするとは考えにくい(防衛協力が6月までに日韓で締結される予定。個人的にFTAは経済政策であると同時に外交政策と完全にセパレートなものではないと思う)。
また、韓国が北朝鮮の問題を解決するために親中路線に舵を切ったという見方は右派与党のセヌリ党が政権を握っていて李大統領が統治にあたっている現在では考えにくい。

 経済面では確かに韓国には日本を外すメリットはある。ただ、日本とASEANは既にFTAを結んでいるわけで、中国と韓国だけがずっと日本外しをしても影響はたかが知れている。
また、中韓だけでは東アジアに日米を中心とするTPPに代わる経済体制を構築することは難しいはず。中韓にTPPに対抗したいという思惑があるなら、日本とも協力して東アジアのFTA体制構築を目指すべきではないか。

 僕の立場は日本は東アジアFTAの枠組みにもTPPの枠組みにも参加することで戦略上の選択肢を広げ、両者の枠組み作りの交渉の場で強い交渉力をもてるようになるべきだというもの。 アジアの経済体制がアメリカor中国で分断されるのは望ましくないし、それは日本だけでなく韓国も同じように考えているはず。
 最後に、現在のトレンドは日本vs中韓というより、日中韓連携促進の方向なのではないかと思う。

◆関連記事
日韓防衛協力について
http://jp.wsj.com/japanrealtime/blog/archives/11071/
日中韓の国際交流促進について
http://japanese.joins.com/article/098/152098.html
集団的自衛権行使に向けた憲法解釈の変更提言
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS06036_W2A700C1PP8000/
防衛協定の締結延期について
http://japanese.joins.com/article/663/154663.html?servcode=200&sectcode=200

◆最近思ったこと
 上にあげた防衛協定は延期となった。この背景には韓国側が中国に配慮したということ。また、過去の歴史に起因する日本に対する警戒感が強かったということがあげられると思う。最近日本は中国と尖閣の課題が浮上してきているし、韓国との防衛協力も頓挫し、ロシアも北方領土での活動を活発化させている。民主党は現在、憲法9条の解釈変更を検討している。なかなか東アジアの国際関係は緊迫化してきていると思う。
 安全保障の問題をコントロールするためにも、一人一人が落ち着くことが大切だ。俺も安全保障についての勉強を進めながら、自制心を持って現実と向き合い、課題の解決策を模索していきたい。お互いのプライドがかかることでもあり、領土問題については、国際法や歴史を持ち出して法的に解決するには限界があるのではないか。ロシアと中国のように交渉により領土問題を解決することを、日本ももっと推進していくべきではないか。そのためにも、俺たち一人一人が自国に対する誇りと共に相手の国の方々の誇りにも配慮する国際感覚を身に着けていくことが必要だと思う。
 なかなか大変だが精進あるのみ!まずは中国政治のレポートがんばれ俺。

◆まったく関係ないけどmove like jagger

2012年5月16日水曜日

東京大学 公共政策大学院 入試対策(国際政治、国際法)


公共政策大学院の入試で一番比重が高いのは筆記試験だと思います。そこで、基本戦略は筆記以外の評価項目はできるだけ早い段階に準備し終えて、試験前2カ月くらいは筆記試験対策に集中することです。ここでは、各評価項目の対策方法、合格時の自分のスペックを記入していきたいと思います。僕もトッフルの点数などの目安がわからず不安だったので参考になれば!

TOEFL ibt(トッフル)
僕の場合は83点。一説によると、僕の代(2011年入学組)の合格者の平均は60点とのことです。留学に関心がある人は留学の条件が90-100点なので、入学前に90点前後の点数をとっておくと後が楽だと思います。僕の場合はプレゼンスというトッフル専用の塾に3年の冬に通って、早めに点数を取っておきました。話せない人はできるだけ外国人と会話して耳と口を鍛えること。話せても読解が弱い人は単語を覚えて、公式問題集を解きまくることをおすすめします。あとはBBCなど無料の英字新聞を読む習慣をつけるとか。ディベートが得意であれば多少英語そのものに苦手意識がある人でもトッフルは高得点をとることができると思います。

◆成績
僕の場合は優率6割。面接の印象では、他の合格者に比べ優率は低めな方だと思います。成績は3年の冬までしかカウントされないので、それまでにできるだけ好成績を修めておくべきです。ちなみに法科大学院では優率9割くらいはざら(らしいです)。

◆ステートメント
志望動機、大学院で勉強したいことを具体的に書きます。僕は大学院のシラバスなども参考にしました。
面接の印象から、国家総合職試験を受験した経験や、官僚の方とお会いして公共政策に関心を持った経緯なども盛り込めれば加点対象になるのではないかと思います。
僕の場合は、上記に加え、国際商事仲裁大会の経験(ゼミ)、学生団体の経験、起業支援の経験、外資系コンサルティングファーム(BCG)のインターン経験なども紙面の範囲で紹介しました。

◆面接(ここは筆記試験を通過してはじめて受験することが可能)
「志望動機、大学院で勉強したいこと、卒業後のキャリア」この三つは絶対に聞かれると思って自分の中の答えを明確にしておくべきだと思います。これに加えて、国1を受けた経験やゼミ活動の内容、アジア地域のビジョンなどを僕の場合は聞かれました。上記の三つ以外は個人によって様々なことが聞かれます。パーソナルヒストリーを聞かれた人も!

◆筆記試験(国際法、国際政治)
いよいよ筆記試験対策です。僕は国際法と国際政治で受験しました。得点開示の結果は国際法(93)、国際政治(60)でした。僕が受験した時の国際法の論点は「対抗措置」と「宇宙法」。体系的な理解が問われる論点と見落としやすい論点が問われています。ここからわかることは「体系的にしっかり勉強してこい」という東大のメッセージ。国際政治はグローバルガバナンスについての問題でしたが、難しかったです。

・国際法
アルマの教科書、条約集、判例百選だけで十分です。僕は教科書を試験2か月前から一日一回は通読することを日課としました。また、過去問を参考にして論点カードを200枚くらいつくり暗記しました。さらに、教科書の中で出てくる条文や判例にはマーカーを引いて、できるだけ原点(条約集、判例集)を確認する習慣をつけました。

・国際政治
藤原先生の国際政治を教科書にしながら、できるだけ古典や田中明彦先生など東大の先生が書いた本を読むように心がけました。これに加えて主要国の通史や外交史を読みました。教科書と各国の通史はカード化(200枚ほど)して暗記しました。早稲田の政経の図書館にこもって国際政治の古典を読み漁ったのは、大学時代の数少ない学生らしい(?)思い出の一つです。
国際政治では主要理論の構造を理解(リアリズム、リベラリズム、コンストラクティビズム)すること、歴史を暗記して自分で理論を検証できるようになること(歴史のツール化)、ニュースを見て自分なりに理論や歴史を駆使して国際情勢を分析することが大切だと思います。僕はツイッターなどで気晴らしに国際情勢を分析してつぶやいたりしていましたw

以上です。最近の後輩を見ていると、僕たちの代より学識レベルが上がってきているようです。僕が大学院の勉強を本格的に開始したのは行政職で受験した旧国1に失敗した5月の半ば頃からです。今回、国家総合職試験で不本意な結果に終わった方も、そうでなく受験する方もエンジンをかけて勉強して是非、入試を突破していただければと思います。ファイト!

※将来のことも考えた受験科目とは?
 僕は国際法、国際政治で受験しましたが、国家総合職試験の法律区分を後々受験することを考えれば、国際法、行政法で受験するのがベストだと思います。もしくは経済職を見越してミクロ、マクロで受験するなど。公共政策をやる上で経済はかなり重要だと感じています。
※どのような教科書を選ぶべきか?
 教科書の選択はかなり大切な要素だと思います。東大の公共政策大学院を受験するなら、東大の公共政策大学院で教えている先生の本を教科書に採用して勉強するのが近道でしょう。
※国際政治の教科書は?(捕捉)
 僕が受験した時の問題は飯田先生の教科書をベースに勉強しておけばときやすかったという話もあります。藤原先生の教科書に加えて参考にしてみてはいかがでしょうか。
※最後に
 当記事は短期間で僕のブログで一番閲覧されている記事に成長しました。閲覧してくれた方、どうもありがとうございます!見事合格を勝ち取ってくださいb
※国家総合職試験を終えて
 省庁の内定者の中には公共政策大学院の出身者も法科大学院の出身者もいます。法科大学院出身者で司法試験と国家総合職試験にダブル合格している人もいます。法学部出身の方で大学院進学希望者はどちらの大学院に進学するかよく考えて見ると良いと思います。試験だけでいうと、法科大学院の出身者が合格しやすく、官庁訪問になると公共政策大学院の学生が合格しやすいという印象です。公共政策大学院の良さは留学の機会や経済を実践的に学ぶ機会があり、政策を日々議論できる環境があることです。法科大学院の良さは司法試験と公務員試験の勉強が重なっており、まじめに勉強すればダブル合格を目指せることでしょうか。

◆関連:公共政策大学院の就職事情
http://ksi-lucky.blogspot.jp/2012/05/blog-post_28.html
◆関連:東北ボランティア
http://ksi-lucky.blogspot.jp/2012/08/blog-post.html
◆関連:キャンパスアジアプログラム(公共政策大学院からの留学)
http://ksi-lucky.blogspot.kr/2012/09/blog-post_28.html
◆関連:領土・歴史問題に関する中韓の学生との議論(留学先での生活)
http://ksi-lucky.blogspot.kr/2013/05/blog-post.html
◆関連:国家総合職試験(院卒行政区分)&官庁訪問対策
http://ksi-lucky.blogspot.jp/2014/07/blog-post.html
◆関連:個人的にやった方が良いと思う政策
http://ksi-lucky.blogspot.jp/2016/09/blog-post.html
◆英語ロジの世界←大臣等政務の随行で海外で仕事をする際に重要だと思うこと。
https://ksi-lucky.blogspot.com/2018/09/blog-post.html

◇番外①:面接実況
(入る。いきなり圧迫な雰囲気。)
①志望動機、学習計画、将来の志望を1分で!(超早口)
・国際政治や公共政策についてもっと専門的に勉強したいと思ったからです。
・く、繰り返しになりますが、大学院でも国際政治や公共政策の勉強がしたいです。
・大学院卒業後は行政官として活躍したいです。
②国際商事仲裁大会は個人的に?
ゼミです。
③ゼミは?
「国際取引法、久○田ゼミ」です!!

④国1は受験した?
はい。行政職で受験し、「1点足りず」に一次試験で落ちました。
⑤学部成績ですが、(転部前と転部後のものを指して)二つあるんですね。
は、はい。
⑥卒業できそうですか?
はい!提出には間に合いませんでしたが先学期にほぼ全ての単位を取り終えました。(本当)
⑦なんで人間科学部に?
まちづくりに関心があったからです。
⑧なんで法学部に?
将来、弁護士か行政官になろうと考えていました。いずれにせよ、リーガルマインドが必要だと思ったからです。
⑨まちづくりと国際公共政策の関係は?
・地球環境を守るには持続可能なライフスタイルを実現する必要があります。
・そのために、職住形態も含めたまちづくりを考えていくことが必要だと思います。
・大学院では都市政策の授業も受講したいです。

⑩なんか最近中国とか話題だよね。逆に日本は元気ないって言われるよね。アジアに対してどうすべき?
・質問を確認させてください。
・つまり、今後のアジア地域に対する、日本の戦略は何か、ということでしょうか?
⑪はい。
・問題は、アジア諸国が急速に発展することで資源の取り合いなど、環境制約がタイトになることだと思います。
・そのことが、また、安全保障上の緊張を高めることにも繋がっています。
・日本としては、「新しい産業」を創っていくしかないのではないでしょうか。
・つまり、日本の強みを活かしてアジア諸国の課題を解決していくことです。
⑫具体的には?アイディアみたいなものでも結構です。
・今関心を持っているのは、「詫び寂び」など、日本古来の文化です。
・シンプルであることに独自の美を見出す価値観は、大量消費社会のオルタナティブたりうるのではないでしょうか。
・また、先ほど申し上げたライフスタイルの変革にも関心があります。
⑬はい。以上です!
(や、やばい・・・)
※全体的に話が飛びまくっていると思います。(反省)
※言葉だけには出ない想い、自分の考え、ここが院の面接では大事なのではと感じました。