2014年11月26日水曜日

自分のNo1をつくること

 省庁の内定式から三カ月ほど、ベンチャー、レストラン、NPOのバイトやインターンに明け暮れていた。やる中で思ったことをまとめておきたい。
 
 ベンチャーでは社長のマネジメントが上手いと思った。マネジメントとは、人の得意分野をみつけて、その分野の仕事をその人に任せていくことだと思う。自分がよく任されたのは、文章を書くことと、リサーチに関することだった。この他に、ビラ配りとか、自分の友達を社長に紹介するとかもやっていた。マーケティングとか営業とかは面白いんじゃないかと思う。ただ、ビラ配りに関しては証券会社出身の後輩が圧倒的に上手かった。
 あとは、法律に関しては社長を除いては、スタッフ中自分が一番詳しかったので、自分が業務を請け負うことが多かった。ここで思ったのは、比較優位の大切さだ。法律の能力で言えば、司法試験に合格した人の方が自分より高いと思う。しかしながら、ベンチャーでは社長以外に司法試験合格者がいなかったので、自分の法律力が活きた。どこで自分の力を活かすかという視点も大切だと思った。
 ビジネスの場合、お金を稼ぐのは必須で、社会的意義は後からついてくるという場合もあると思う。ただ、社会的意義を意識してやるビジネスが結果として成功していくのではないかと思った。

 自分がバイトをしたレストランは割と大きなところで、バーカウンターも併設されており、自分はバーでビール、ワイン、時に簡単なカクテルをつくって出すという仕事をしていた。このバーカウンターには常連のお客さんが来たり、画家のおばあさんが来たり、時には外国人のお客さんが来ることもあった。レストランの中で英語に抵抗がない日本人は少なかったので、外国人のお客さんは自分が担当することが多かった。お客さんと話すのは面白いと思った。特に面白かったのは、飲食店のリサーチで来た外国人のお客さんと話したこと。お水をサービスで出してあげたところ、割と喜ばれたことにささやかな達成感を感じた。
 レストランの仕事はチームワークが大事だと思った。同僚との雑談とかも大事だし、早く仕事を覚えて不言実行できるようになることも大切だと思った。また、仕事の任せ方にもそれぞれスタイルがあると思った。職人肌の先輩は細かいとこまで注意してくるけれど、その分、その人の動きから仕事を盗んで参考にできるところは大きいと思った。親分肌の先輩は新人といえどもとりあえず任せてくれるので、失敗などしながらも仕事を覚えやすかった。その先輩が他部門の動きにも口を出してレストラン全体の経営状況を改善しようとしていたところは流石だと思った。
 レストランでは大学生とか若いメンバーが多かったけれど、皆、自分のお店という意識を持って働けているところが良いと思った。仕事の一部がマニュアル化されているところに、工業っぽいと感じるところもあったが、バイトでも自分のお店と思って働けるような仕組みを創るのは大事だと思う。

 NPOでは、選挙も近いということで、政策評価のサポートや、政策に関する議論のテープおこしなどをやらせてもらっている。政策に関する話は自分の関心分野でもあるので、簡単なリサーチとか、コピーとりとかでも、そこにある情報を読んだりして楽しく仕事ができると感じている。NPOの凄いところは、無料で人が働いていることだ。楽しくて、スキルもついていく仕事なら無料でも人は働くということを改めて感じた。ただ、NPOの場合は人は多いけれども、メンバー間のコミュニケーションがベンチャーやレストランと比較して弱いこと、締切がゆるいことが特徴だと思った。ただ、締切がゆるい分、クオリティーに拘って一つ一つの仕事を仕上げていけるとこは、勉強になる。また、リーダーとしては、常に前向きで、弱音を吐かないことが大切だということも学んだ。あとは、どれだけ行動をおこせるかということが大切だと改めて思うようになった。

 バイトやインターンに明け暮れていた分、アジアに関する活動をやれているのかと改めて考えるようにもなった。最近読んだ本では、色々と仕事を経験しつつも、自分のNo1となる分野を確立していくことが大切だということだ。自分の世界一の分野をもっていれば、世界中のどんなチームと組んでも、自分の強みを活かせるということだろう。政策のうち、どこで自分のNo1をつくっていくべきか。どうせなら、世界一の分野をつくりたい。